英語フレーズ学習をゲーム化した『イングリッシュモンスターズ』感想
イングリッシュモンスターズ』という英語学習のシリアスゲームを試してみました。
まだ、始めたばかりなのですが、私が色々試してきたゲーミフィケーションを使った英語教育物の中で、可能性を感じさせるものでした。
見た目は完全にゲーム寄りで、今までの経験から言うと、教育効果があまり期待できないスタイル（笑）なのですが、『イングリッシュモンスターズ』は、ちょっと違います。
このゲーム（もう、あえてeラーニングではなく、ゲームと呼ばせてください。）は、基本的にフレーズを暗記することに目的を持っているように思えます。このブログでもお勧めしている「瞬間英作文」的な練習を、楽しみながら行えるというものです。
今まで単語や熟語を暗記させるものはあったのですが、フレーズを丸ごとゲームの中で内発的動機付けを伴った形で組み込んだものが出ていなかったので、私の中ではこのゲームは結構、画期的な挑戦として受け止めています。
フレーズ学習をゲーム化した『イングリッシュモンスターズ』
『イングリッシュモンスターズ』を起動すると、簡易アカウントか、Facebook,Twitterを利用してのアカウント開設を求められます。 私はとりあえず、簡易アカウントで設定。 キャラクターを男の「戦士」か、女の子の「魔法使い」を選びます。そして、チュータープレイのゲームが始まるのですが、このゲームシステム（学習システム）が独特です。
まず、下記の様に英文と和訳が提示され、英語の音声が流れます。 数秒の後、画面下部に単語が表示され、それらを順々にタップ、あるいは指でなぞり繋いでいく事によって、例文を完成させます。
最初は全文が表示されていますが、その内に単語の最初の文字抜き、いずれはすべて消えるという様にレベルが上がっていくと共に、音声のみから、センテンスを再現しなくてはなりません。
一つのレベルで１０問あります。 ちょうどパズドラ等のアプリゲームと同様の感じで進めることが出来ます。 難易度は１から５までありますので、最低５回の繰り返しが必要です。
まだ始めたばかりなので、ゲームの中毒性と、学習効果についてはなんとも言えませんが、フレーズ学習において、面白い試みと言えるでしょう。
本当に効率的な学習となるのか？
しばらく、遊んで学習していたのですが、ちょっと問題がありそうな点があります。
一つは、単元の作り方です。
瞬間英作文シリーズなどは、文法構文ごとに単元がありました。
スピークナチュラルのような音声教材は、旅行英会話のようなシチュエーション別に単元が構成されていました。
しかし、このイングリッシュモンスターズは、単語を基本とした構成となっていて、フレーズ学習において、記憶を呼び出すきっかけがつかみにくいように感じるのです。
文法（構文）的なものにするか、シチュエーション的に、単元を統一しておいて欲しかったように思います。
また、純粋に学習として取り組もうとするとゲームの部分がちょっと邪魔になります。あまり、RPGの部分は強調しないで、演習部分がもっとサクサクと進むようになるといいような気がしています。
それを最も感じたのは、スタミナが切れてゲーム（学習）を続けられなくなる部分です。折角、学習意欲が湧いてきたところで中断となると、ストレスを感じました。ただ、それが渇望感を生んで、継続させるモチベーションとなるのかもしれません。
判断は、もうちょっと後になりますね。
